初回投稿日:2021年3月13日 最終更新日:2022年4月4日
この記事では、「日経225(mini)先物取引とは」という題名で、日経225(mini)先物取引に興味がある初心者の方に向けて"より分かりやすく簡単に"を目標に前後編に分けて解説してみたいと思います。
【この記事の主な想定購読者】
・日経225(mini)先物取引を始めてみたい方
・日経225(mini)先物取引の板取引の意味がよく分からない方
・FX等の証拠金取引から先物取引に乗り換えたい方
免責事項もご覧ください
前編は「日経225(mini)先物取引の仕組み」について解説したいと思います。
後編「基本的な注文方法と板取引」はこちら
検索サイトで"先物取引とは"と検索すると
「将来の売買価格を現時点で約束する取引のこと」
「前もって売買の価格を決めておくので、価格変動リスクを回避できる」
「株式等のリスクヘッジに利用する」
といった感じの結果が出てくることが多いと思います。
・・・意味が分かりません(笑)
こういった説明を見て、難しそうだからや~めたと思われる方も多いと思います。
が、、この部分、理解しなくても問題ありません(^^v)
確かに、上記の説明は正確ですし先物取引の本質で大切なところです。
しかし、誤解を恐れずに言うと「将来の価格」うんぬんは意識しなくても取引に影響はありません。
極論ですが、日経225(mini)先物取引は日経平均株価が上がるか下がるかを予想する金融商品です。
では、必ず押さえておきたい基本ポイントを説明します。
①日経225先物の価格は日経平均株価と大体同じ
株式の配当や金利の関係で多少違いますが、値動きそのものは両者ほぼ同期します。
②買からでも売からでも取引を開始できる
上がると思えば「買」で下がると思えば「売」で取引を開始します。
買(売)で入って、先物価格が上がった(下がった)時に決済すれば利益が出ます。
③夜間も取引が可能
日中は「8:45~15:15」夜間は「16:30~翌6:00」に取引が可能です。
そのため、ヨーロッパやアメリカの株式市場が開いている時間帯の取引も可能です。
④取引単位は"○枚"
最低取引単位1枚を取引するのに必要な資金が決められています(後で詳細を説明します)。
⑤ラージ(大)とmini(小)がある
ラージはminiの10倍の威力があります(笑)
ラージ1枚取引することはmini10枚取引することと同じと考えて大きな問題はありません(厳密に言うと銘柄が別なので別扱いです)。
⑥ラージは10円単位、miniは5円単位で値が動く
日経平均株価は1円未満の小数点以下まで価格がありますが、先物価格はざっくりと動きます。ラージとminiで価格自体はほぼ同じため、どっちが上がりやすい下がりやすい等はありません。
当ブログではシステムトレードの話題を公開しており、より繊細に動くminiでの取引を推奨しています。
⑦最小単位で取引した場合、ラージは10円動くと10,000円、miniは5円動くと500円の損益が発生する
日経平均株価が1日で数百円動くのを見たことがあると思います。例えば、日経平均(先物)の価格が300円動くと、最低取引単位の1枚で、ラージは300,000円、miniでは30,000円の損益が発生します(別途手数料が必要)。
⑧建玉をずっと保有することはできない(ここは少し難しい・・・)
建玉(自分が持っている買枚数や売枚数)には保有期限があります。
ちょっと難しいですが、日経225(mini)先物には「限月(げんげつ)」という株でいうところの銘柄に近いものがあります。保有期限はその月の第2金曜日です。
例えば「2021年6月限(ろくがつぎり)」という銘柄は2021年6月の第2金曜日が保有期限になります。
保有期限がくると建玉は強制決済されます。
取引量(出来高)が多い銘柄は3・6・9・12月限で、この中でも現在に一番近いもの(「期近(きぢか)」という)の取引が一番活発です。
特別戦略があるわけではない場合は、この「期近」で取引をしましょう(3・6・9・12月限以外の銘柄もありますが、最初のうちは考えなくていいと思います(^^))。
以上、日経225(mini)先物取引の基本ポイントについて説明しました。
次に取引に必要な軍資金や損失のリスクについて説明します。特にリスクについてはとても重要ですので、必ず目を通してください。
①軍資金(必要証拠金)について
簡単に説明すると日経225(mini)先物を1枚取引するのに必要な金額が証券会社から発表されます。
これは時期によって変わってきますが、値動きが大きい時期に必要証拠金の額が大きくなる特徴があります。
値動きが大きく大負けする可能性が相対的に高い場合は、たくさん軍資金を準備してくださいということです(笑)
ちなみに2021年3月12日現在は、管理人が利用している岡三オンライン証券の場合ラージ1枚取引するのに1,980,000円必要です(mini1枚の場合はこの10分の1)。
また、証券会社によっては「8:45~15:15」または「16:30~翌5:30」の1セッション内で決済までの取引を完了する「1セッション限定取引」コースというものがあり、そのコースでは通常のおおむね半額の証拠金で取引ができます。
②リスクについて(超重要)
例えば1,980,000円を入金して、ラージ1枚を買で取引したとします。
その後、日経平均が大きく値を下げ取引開始時から合計2,000円下落したとします。
ラージは10円あたり10,000円の損失となりますので2,000円下落すると、10円あたり10,000円の200倍で、2,000,000円の損失となります(手数料を除く)(TT)。
・・・1,980,000円しか入金していないので、お金が足りません。。
こうなった場合、不足した金額は追加で証券会社に支払わなくてはなりません(追証(おいしょう)という)。
実際にはそのまま例のとおりにはなりませんが、イメージはこんな感じです。
証拠金取引の怖いところで、これが「先物取引=怖い」といわれる所以の1つです。
先物の建玉を持っている時は、収支の状況に細心の注意が必要です。
ただし、後編で説明する予定ですが、ある程度の損失を被ったら自動的に決済してくれる「逆指値」という決済注文方法もありますので、きちんと管理していれば過度に怖がる必要はありません。
先物取引の必要証拠金やリスクについては別記事でも解説していますので、できればそちらもご覧ください。
最後に、当ブログでは日経225(mini)先物を取引する場合、慣れるまではラージの10分の1の金額で取引が可能な日経225mini先物を最小単位1枚で取引することをおすすめします。
mini1枚であれば、管理人が利用している岡三オンライン証券の場合198,000円の資金で取引ができます。(「1セッション限定取引」コースだと82,500円で取引可能(2021年3月12日現在))
以上、前編は「日経225(mini)先物取引の仕組み」について解説しました。
後編では「基本的な注文方法と板取引」について解説してみます。
当ブログのメイントピックである「寄り引けシステムトレード」について「寄り引けシステムトレードの作り方」というシリーズ記事があります。
当記事と内容が少し重複しますが、興味がある方はぜひご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(__)m